2011年04月25日

レビュー:月光

新刊の変愛サイケデリックのレビューを書いたので合わせて旧作の月光のレビューも合わせて書いてみます。
内容紹介(電撃文庫サイトより)
第16回電撃小説大賞《最終選考作》、ついに登場!
シニカル男子とキュートな悪女の不思議な関係が紡ぎ出す心惑わすルナティック・ラブストーリー!
 退屈な日常から抜け出したいと思いながら毎日を過ごすシニカル男子・野々宮。
 ある日、彼は美人で成績優秀、ゴシップが絶えない謎多きクラスのアイドル・月森葉子のノートを拾う。そんなアイドルのノートからはみ出した紙切れには彼女のイメージとは程遠い言葉──「殺しのレシピ」という見出しが書かれていた。興味を持った彼は思わずそれを持ち帰ってしまう。その紙切れには完成度が低い稚拙な殺人計画が書かれているだけだった。
 翌日、野々宮は月森に探し物がないかと尋ねるが、彼女からは「いいえ」という返事だった。そしてその数日後、彼女の父親が事故死するという報せを聞くことになり……。

ストーリー紹介:シニカルで斜めに構えている高校生の主人公とクラスメイトの完璧お嬢様(実は恋愛経験は豊富?)の恋愛ストーリー。ヒロイン(月森葉子)と主人公(野々宮)はクラスメイトで同じ学級委員の仲間。ある日委員会の帰りに月森が忘れて入ったメモを広ってしまう野々宮。そこには「殺しのレシピ(父親を以下に殺すのか?)」が書かれていた。その直後にレシピ通りに父親が死亡。月森の犯行を疑った野々宮。もが開けて学校に投稿してきた月森は何故か野々宮に告白し、野宮は殺しのレシピの話もあるので、断る。がそれを無視してまとわりつき出す。野々宮のバイト先にまで足を運び、何故かウェイトレスのバイトまで始めてしまう。徐々に関係が近くなっていく二人だけど、それをあまりよく思わなかったのが同じクラスの宇佐美千鶴。彼女は野々宮のことが好きで、勇気を持って告白するが呆気無く玉砕。(野々宮は人間にあまり興味を持っていない)。その後も野々宮と月森はつかず離れずの関係(何故か月森の家に入れられたりするが)を保つ。
ある日、バイト先から野々宮と月森が帰る途中に月森の母親が働いている料理学校から連絡があり、母親が行方不明との連絡があった。野々宮は月森を家まで送るが、家には母親は不在で、父親のPCに遺書らしきメッセージがあった。
数日後に母親は死体として発見され原因は自殺と判断された。しかし、警察の中で自殺と思わない刑事が一人いてその刑事が野々宮に近づく。さまざまな嫌疑を野々宮にぶつけて精神戦を挑む刑事だが、結局は野々宮の冷静さと裏技(殺しのレシピを持っていると見せかけて、自分で書いた”恋愛レシピ”を刑事に見せて諦めさせた)で刑事を撃退。
最後に野々宮と月森の対決で、両親を殺したのは月森と主張する野々宮理由は「そんな気分だったから」とのこと。それを否定する月森。月森は疑うなら私を突き落とせと崖の上のフェンスに腰掛ける。野宮はそんな月森を助けてしまう。
その後、月森は「殺しのレシピを落としたのはわざと。野宮が自分よりも生きているのがつまらなそうだったから、もしかしたら自分の”王子様”になってくれるかもしれない」と告白。
最後に月森は「何故他人に殺しのレシピの話をしなかったのか?」と聞かれ「この世で月森葉子を疑っていいのは俺だけだ」と告白。「私を疑っていいのは野々宮だけ」と月森は回答する。で、その後二人は・・・・

感想:☆☆☆☆(5点満点中4点)
二人を中心とした会話劇。会話もアップテンポで秀逸。特に月森のキャラクターを十分書ききれていてふとした疑問は全て彼女の才能として消化できた(でも嫌味に感じない)。ただ唯一回収出来ていない疑問が彼女が"処女"なのかという点だけである。自己申告では付き合った人はいるが体は許していないと書かれているがその事実は確認出来ていない(笑)。あと、月森が犯人かどうかなんてのは物語の最後にはどうでもいい話になってきていた。読み応えと読後のスッキリ感は十分
世界観とかはあまり意識せずに二人の関係が念密に練られていてそのツマに他の人を適材適所で絡ませている計算されつくした物語だったと思われます。
この本が何故最終選考だったのか原文を読んでないので判りませんがとにかく読みやすくハマりやすかった本ですね。
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で、変愛と読み比べてみて・・・
変愛の方は人物が書ききれていませんでした。この感想を書きながら(実は月光は読み返してみた)月光は単発勝負、変愛は続刊前提で書いたのかな?と気がつきました。
まあ月光も何故主人公がここまでシニカルなキャラなのかについての言及もないし、他のキャラのフラグはそのままにしっぱなしだけど変愛ほど気にはなりませんでした。
おそらく近いうちに変愛の続刊が出てくるのでは?と思ってしまいます。(そこそこ売れたみたいですし)
なので、変愛では次回にヒロインの書き込みがされるのではないかと期待してしまいます(宇宙人はもうどうでもいいやw)
ということで、次巻を期待しています。
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posted by とも at 03:01 | Comment(0) | レビュー:間宮夏生 | 更新情報をチェックする

2011年04月17日

レビュー:変愛サイケデリック

今月の電撃文庫新刊のラストは月光の作者待望の第2弾
内容紹介(電撃文庫サイトより)
“変”ってサイコー!
タブーなんてお構いナシ!?
心揺さぶるドラスティック・ラブストーリー!!
「ストレンジサイケデリコ」こと彩家亭理子は、その名の通り千光高校きっての有名な変人であり、変わった愛情を持った者が集まる「変恋部」の部長である。そんな変人マスターが「愛しいね」と目をつけたのは、春になると死にたがると噂のクール系男子・神宇知悠仁だった。理子は悠仁の言動が「変愛」に関係しているとにらみ、興味を持つのだが……。理子の友人・円馬佐那や「変恋部」顧問の塚井麻穂、悠仁のクラスメイト・川合優衣、江入伊庵、そしてまだまだ他にも変なヤツらが絡み合う、異色の青春“変愛”ストーリー登場!

『月光』と同じ世界を舞台に登場するかなり“変”なキャラクターたちから目が離せない! もしかしたら、“あの”キャラクターたちも登場しちゃうかも!? 間宮夏生×白味噌コンビで贈る一風変わったおかしな世界にも、乞うご期待!

ストーリー紹介:千光高校『変動変質する現代恋愛における男女の思考及び行動を考察することにより人間の本質そして人間の未来を研究する部』略して変恋部の部長の彩家亭理子、その理子を守る剣道の達人の円馬佐那(男の格好をしているが、実は女性)、過去姉に目の前で自殺をされたことがトラウマになっている神宇知悠仁、その友達の江入伊庵(男だけど悠仁が好き)、川合優衣+変恋部の顧問のカウンセラー塚井麻穂たちが織り成す非日常の世界。物語は理子が川の橋の欄干を悠仁が歩いているところから始まる。人に興味を持っているという理子は悠仁に興味を持って調べ始める。途中で悠仁と理子+佐那が喧嘩になって優衣が止めに入ったり麻穂の知り合いの人に悠仁の過去を聞いたりなどして物語は最終章へ。
最後は理子の言動によってトラウマが解消される悠仁。その後変恋部に入部してめでたしメデタシとなりました。

感想:☆☆☆(5点満点中3点)
月光の人の話しと聞いて期待してみましたが・・・・。全般的にキャラが書ききれていない(月光の時は登場人物が少なかったのでもうちょっとキャラを立てることができたが、1冊で6人のキャラを掘ろうというのはちょっと無理が有るように見えた。その分ストーリー展開がご都合主義っぽくなっている。
麻穂が自殺した悠仁の姉の友人だったり、浮気相手(相手の男45歳には24歳の妻有)の妻が激情家で過去に殺傷沙汰があったとか、姉が飛び降りる原因となったマンションに何故姉が行かなければならなかったのか(前日に別れ話をしていればわざわざマンションに良く必要もない。おまけに別れ話をしているその日に男は妻と寝ている、部活のBBSを荒らしたり、PCを壊したのは本当に伊庵が犯人なのか・・・などなど
キャラを半分に減らしてももうちょっと登場人物への作り込みをはっきりと書いて欲しかった。特に理子の説明が不十分で、メインヒロインの深堀が不十分。
次巻が出たとしてもしばらくは様子見で評価高かったら継続買いしてみようカナ・・・・
というレベルでした。
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posted by とも at 21:29 | Comment(0) | レビュー:間宮夏生 | 更新情報をチェックする
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